デッサンの基礎と色彩感覚を
大切にします

1現実から学ぶ

人は、まず具体的な現実を具体的に描く、いわゆる具象絵画から訓練を始めるのが、理にかなっています。
具象絵画には、絵画の要素のすべてが含まれるからです。
そして、日常の記憶や想像力の延長線上にあり、取り組みやすく、見た人に分かってもらいやすいからです。
また、形と色彩は、構図や明暗、テーマと比べて分かりやすく、小学生の段階から学ぶことができる絵画の要素です。
従って、我々はまず、色彩、そして形を具象絵画として描くことから教えます。

もちろん、具象絵画を学ぶにあたって、方法はたくさんあります。
他人の作品の模写をしたり、他人の画風から学ぶのも良いでしょう。
我々の教室では、写実を重んじる教育を選んでいます。
現実をよく観察し、それを絵という形にするにはどうしたらいいのか、写実をする中でよく考え、想像力と個性を育ててもらうことにしています。

現実世界にあるものを何か、あるがままに描いてみましょう。
わかっているつもりでも、描いてみるとよくわからないところがたくさん出てきます。
あるいは、少なくともこのままでは絵にならない、と気づくと思います。
モチーフを理解したり、美しくするための着地点を見極めたり、制作手順を考える必要が出てきます。
そして、そこで逃げずに工夫したり、想像力を巡らせたりして描いたものこそ、人は見たいものなんです。
今度は、まったくの想像力だけで何か、描いてみましょう。はっきりとした形を持たない、抽象表現でも構いません。
ついつい、描ける範囲でだけで自分が想像している、すなわち自由な想像力が、自分の能力の限界のせいで足を引っ張られていることに気づくと思います。
描けないものまで描きたい。豊かな想像力とはそういうものなのですが、そこで大いに助けになるのが、実はこの現実世界なのです。
夢はどこかで現実に根を下ろしているのです。

最初はうまくいかなくても構いません。絵の良し悪しは上手い下手では決まりません。
勿論、写真と絵は違います。
それらを踏まえた上でですが、現実の前に謙虚にひざまづく姿勢を学ぶことが大切です。

2色彩に親しむ

絵が上手になる近道は、たくさん描くことです。特に、描いた枚数が結果に直結しやすいのが色彩です。
当教室では、上手に絵の具を塗るための基本と、作業手順の組み立て方に重点を置いた指導を行っています。
要領良く、素早くきれいに塗れるようになること、そのために、どういう順番で作業したらいいか判断できるようになることが目標です。

絵の具の扱いは、体で覚えるのが一番です。
従って、絵具を素早く、上手に、きれいに塗れるようになるために、絵具代を気にせず沢山塗る経験を積んでほしいと思います。
そこで、当教室では、小学生の場合、比較的安価で扱いやすい画材である水彩絵の具を主に使っています。
ちなみに、どんな華やかに見える、イベント性のある特殊なテクニックも、実は絵そのものが描けなければ生きないことが多いものです。
いつもの絵の具で幅広い色をきれいに塗れるようになれれば、学校などでどんな新しい、面白い技法を教わっても、その中で自分の美意識を生かすことができるようになります。

将来につながる指導を
心がけます

当教室では、指導者自身、サイエンス・アートから抽象芸術まで、幅広く何でも描けます。
また、全国規模の公募団体で絵を発表し、今も研鑽を積んでいます。
教えている側が幅広い芸風を持つからこそ、個性を重んじ、多様な表現の指導ができています。

また、子供の指導においては、成長段階にあることを考慮して、その年齢で理解し、使える知識を教えるのが常識です。
従って、我々としては、個人の成長に応じた課題を出すように心がけて指導しています。
さらに、誰を教えるときでも、次のステップにつながる方向性を見失うことがないように、これをここでやることが、この先どう役立つか、ということに常に気を配って指導しています。
そのようにして、アカデミックな美術教育との関連をつけるように心を配っています。
また、教室で学んだことを応用して、学校の図画工作の授業の中で先生や友達に高く評価され、成績につながるような作品を作って欲しいと願っています。

私たちは、絵画教室を一過性のイベントで終わらせず、先につながるものとすることを理想としています。
それは、美術を通して世界や歴史につながることだからです。

絵画に関する様々な相談に対応します

学校や試験について、経験や資料から色々とお話しできることがあります。 テキストや画材の選び方についても説明できることがあります。 まずはご相談ください。